tsuji-cam's HISTORY
ニユーテレスC
仮面ノリダーロケの話


ニユーテレス入社前のアルバイト時代の思い出のひとつに
「とんねるずのみなさんのおかげです」
仮面ノリダーロケがある。
しかも、当時はまだレギュラー放送ではなく

火曜ワイドスペシャルの特番(パート4)だった。
僕が参加した思い出のロケは、

仮面ノリダー第0回
「恐怖!ラッコ男」の回。
ロケ場所はどこだか覚えてはいないが、どこかの
採石場だった。
この日は、確か
日曜日の早朝
ということで、

スタッフのほとんどが「オールナイトフジ」明けで
寝ないで参加した。
現場に着いた時はまだ暗かった。
さらに、まだ真冬のロケだったのでとても寒かった
ディレクターのさん(現フジテレビバラエティ制作室々長)が、
スキーウエアーを着ていたのを覚えている。
当時のロケスタイルですが、
今考えるとビックリなんだけど、

まだVTR一体型カメラがあまり普及していない時代だった為か(?)
なんと、
ロケなのにカメスイッチングだった。
しかも、まだ
TRIAXケーブル
(簡単に言うと、細いケーブル)なんてない時代だったので

36芯ケーブルという太いケーブル
(スタジオ使用のハンディカメラのケーブル)を使っていた。
今では考えられないロケである。そんな時代の話。

SW岩沢さん、カメラ藤江さん、田中さん、中島さんという
当時の
「志村けんのだいじょうぶだぁ」のチームだった。
確かそのロケも、
チーフカメラアシスタント鈴木さんだったんだけど、
ボクは2カメの田中さんに着く事になった。
ノリダーとジョッカーの対決シーンでは、

フカンのGSを撮る為に山に登った。(さすがにこの画はENGだった)
山で少し待ち時間ができた息していた時に

不意に眠気が襲ってきた。
天気もよく暖かくなってきたせいだろう。
VE斎藤さんにコツンと叩かれ起きた。
でも叱られなかった。

みんな眠いのはわかっていたんだろうきっと。
そんなこんなで、ロケは続いている。
この時勉強したのは、

ノリダーやラッコ男が
ジャンプした時に
カメラを下にスウィッシュする技術

(飛んでいる感じを画で表現するという事)
さらに、
足元を撮っていて
着地の瞬間にZOOM OUTという技術。

(着地の表現)
チーフカメラマンの藤江さんは、この技の事を
ジャンプ返しと呼んでいた。
なるほどねぇ・・・・・。
とプロの技術に素直に感動したものである。
※ちなみに今ボクは、
「内村プロデュース」で、
場所移動にこのカメラワークを使わせてもらっている。

さて
大変だったロケも終わり、
会社に帰って汚れたケーブルを拭いていると
チーフの鈴木さんが、

「もうこれは俺がやっておくからお前はスタジオに行っていいよ」
と言った。
そう、その日はロケ帰りの夜にスタジオ収録があり
渡辺満里奈さんの歌収録、
さらに仮面ノリダーのスタジオシーンの収録があった。

ボクは鈴木さんの言う通りスタジオに向かい、
満里奈ちゃんの歌収録に参加した。

ケーブル拭くの大変だろうなぁ・・・なんて思いつつ。
もうひとつ。

ジョッカーのアジトのシーンで、また感動のカメラワークがあった。
「仮面ノリダー木梨猛は改造人間であり・・・・・」という
ナレーションが流れるノリダーの改造シーン。
チーフカメラマンの藤江さん
ハンディカメラを担ぎクレーンに乗っていて
クレーンダウンとともにクレーンを降りて
グイングインカメラをこねくりまわす。
という技。
もちろんクレーンを降りた時に、
代わりにひとりクレーンに乗らないと非常に危険なので、
サッとひとりの男が錘代わりに乗った。
中島さんだった。
華麗なチームワークだ。
またひとつ感動をしたものである。

この時代
とにかく、
毎日が感動の連続だった。
プロってやっぱすげぇなぁ・・・
とても楽しい毎日だった。


つづく